大田区発の地域包括ケアシステム-おおた高齢者見守りネットワーク(みま~も)

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2007.12.29仕事納め
  •  今日で今年最後の仕事が終った。本来であれば、昨日で終了の予定だったが、秋から関わっていたAさん宅へ司法書士との同行訪問があり、今日までの出勤となった。
     一人暮らしで認知症が出現し、もの盗られ妄想により、親族や人との関わりを一切拒否されているAさん。
     このAさんに、春頃から男性が言葉巧みに近寄り、自宅に行き来するようになる。詳細は略させてもらうが、財産相続まで粛々と進めていることがわかり、一日も早い成年後見制度利用が必要となった。
     病院嫌いで受診をした事がなく、認知症の診断もできていないため、介護保険サービス利用・成年後見制度利用に繋げることもできない・・・。
     また、この男性以外人を受け入れないというところからの関わりで、今日に繋がるまでは困難を極めたが、法的観点について私たちに支援していただき、後見人についても快く受諾してくださった司法書士のHさん。
     病院嫌いで、受診したことがない本人の状況を理解し、診察時に本人に丁寧に一つひとつ説明、MRI、血液検査を本人が安心して行えるようにつなげ、その日のうちに成年後見用診断書を作成してくれた脳神経内科クリニックのK医師。
     本人との関係構築のために何度も本人宅へ足を運んだが、訪問のたびに同行してくれた行政保健師。またこの方の関わるきっかけを情報提供という形で相談していただいた地域銀行の方。
     地域のネットワークの中で、一切の関わりを拒絶していた方の心を溶かし、今日に至ることができたと感じている。
     また、今日のことも含め、自分が担当しているこの地域に、実際をつくり上げていくことのできる専門家が多くいてくださることを誇りに思うことができた一年でした。
     今日の司法書士の方との訪問で、扉を開けたAさん、午前中にあった出来事も午後には忘れてしまうAさんだが、この間の度重なる私の訪問で、警戒する様子はなく、笑顔で対応してくれた。
     訪問したときの毎回の私たちの儀式のようなものであるが、ご挨拶をし、「私のことわかりますか?」と聞いた。
     いつもなら「わからない?何の用で私のところを訪ねてきたのか?」と言われるので、
     「区の高齢担当のもので沢○○と申します。今日は65歳以上のお一人暮らしを対象にした訪問で参りました!」と答えるのだが、
     今日は、「私のことわかりますか?」といつものように聞いたところ、「わかるわよお、沢○○さん」と答えてくれたのです!えぇ
     司法書士のHさんも、ご本人が混乱しないよう、Aさんのペースに合わせて、何度同じ会話が繰り返されても、そのつどわかりやすく制度について説明をし、本人の了解を得ることができました。
     来年早々にも成年後見の申し立てを行うことになります。
     話しが終わった後、Aさんが、引き出しから大切に封をしていたものを持ってきてくれ、私たちに見せてくれました・・・。
     その中には、ご主人の東京帝国大学(今の東京大学)時代の成績表、ご夫婦の結婚式の写真等、思い出の品が詰まっていました。
     ふっと、『Aさんにとって、この何年か認知症という病気により、心配だったものは金庫に閉まっている財産であったのかもしれないが、本来のAさんが大事にしていたものは、今見せてくださっているこの封の中身だったのではないだろうか・・・』と感じました。
     一日遅れの仕事納めでしたが、とてもよい気持ちで仕事を納めることができました。
    長野県安曇野から穂高岳を望む
              ↓
    穂高3

     
    穂高2

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