以前、I さん夫妻についてブログに書いた・・・。
『 平成14年11月・・・。
30歳から働き始め、高齢者福祉の考え方、介護の基礎を一から教えてもらったデイサ-ビスを、次へのステップのため退職した。
ご夫婦で通っていた I さん。
奥さんの方は、歩行の際に介助が必要だったが、社交的で、職員や利用者とすぐに打ち解け、デイサ-ビス利用にもすぐ慣れていった。
一方ご主人は、うつの既往もあり、来所しても持参した本を読みふけり、同じテ-ブルの方とも話すことが少なかった。
利用を重ねても、ほかの利用者と話すことはほとんどなかったが、本を読んだり、好きな俳句を考えたりと、自分のペースでデイサ-ビスを利用していたように思う。
退職まであと数日という I さんの利用日。
来所してからずっと腕を組み、何かを考えていた ご主人が、職員に筆と色紙を用意させ、俳句を書き始めた・・・。
「君船出 祝う如く 菊薫る」 と・・・・ 』
あれから9年・・・。あの頃デイサービスを利用していた多くの人たちは、もうこの世にいない・・・。
デイサービスを退職した私は、ケアマネージャーを経験し、今から4年前に、この地域包括支援センターのセンター長として働くことになる。
そして、I さんがくれたこの色紙は、今年になって、私の机の横にかけさせてもらっている。
「 I さんにもう一度会って、この9年間、自分がどんな歩みをしてきたかを話したい・・・」
その思いはもう叶わない・・・。それはわかっている。
だから、この色紙をそばにおいておきたい・・・。
あの頃、みなさんと毎日向き合った日のことを忘れないように・・・。
新天地に送り出してくれた I さんはじめ、多くの人たちに、今、もう一度、
「力と勇気と、信念を貫く強さをもらいたい・・・!」
そんな思いで・・・。
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いつも勉強のため拝見しております。 これからも応援しております!