
2017.12.7
認知症の社会的処方箋 認知症にやさしい社会づくりを通じた 早期発見と早期診断の促進に向けた白書みま~もの取り組みが、『 認知症の社会的処方箋 認知症にやさしい社会づくりを通じた 早期発見と早期診断の促進に向けた白書 』に取り上げられています。( P95~97 )
どうぞご覧ください。
認知症の社会的処方箋 認知症にやさしい社会づくりを通じた早期発見と早期診断の促進に向けた白書
【 みま~もを支える2つのネットワーク 】
みま~もは二つのネットワークによって見守りネットワ ークを構成している。一つは「支援のネットワーク」で ある。
これはまさに地域包括ケアシステムそのもので あり、医療・介護・保健・福祉などの専門職による包括 的かつ継続的な支援のための専門職人材のつながり の構築である。
もう一つは「気づきのネットワーク」だ。 これは、地域住民の普段のつながりの中で、あくまで もさりげなく、高齢者の異変に気づき、「支援のネット ワーク」につなげるようにするためのつながりを形成 することである。
友人やご近所同士、町内会、老人会、商店街や金融機関などのサービス業に従事する人々 が「気づきのネットワーク」の構成員である。当事者の 個人の変化は、その人と昔からの関係がなければ気 づくことはできない。そして、その気づきを専門職の 支援につなげて、初めて持続的な支援が可能にな る。支援と気づきの二つのネットワークを連携させて こそ、住民と専門職が主体的に関わる支援の輪が構築 される。
【 認知症も地域のネットワークの中で 】
みま~もでは現時点で、認知症に特化した取り組みを していない。
それは認知症に伴う問題の解決の前提と して、地域づくりがあるからだという。
専門職が突然地 域住民の中に入り込み認知機能検査などをしようとし ても、ほとんどの人は受診の勧めに応じない可能性が ある。
認知症に対しても「気づきのネットワーク」がまず重要である。構築してきたネットワークの中で、周囲 が変化に気づき、専門職へつなぐことで、早期の診断 やケアを始めることができる。
そして認知症と診断され ても、専門職のサポートを受けながら暮らすことがで きる。
日本の高齢化は、認知症だけではなく、孤立高 齢者の問題なども含め、さまざまな問題が複雑に絡み あう。
このような状況の中で、高齢者を包括するネット ワークの構築は、個々の問題に対して、地域づくりという観点から包括的に対応することを目指している。