平成21年、みま~もの専門職たちとともに「地域に暮らす人たちの安心」につながるシステム「高齢者見守りキーホルダー」事業を生み出した。
生み出してすぐに私たちは気づく。この事業の大きな効果、反響を考え、大田区内に暮らすすべての必要な人に手渡すためには、一任意団体であるみま~もでいつまでも行うのではなく、自治体の事業として行うべきであると・・・。
それから2年半の記憶は正直鮮明ではない。
それほど大きな大きな壁と、障害を越える困難が自分たちを待ち受けていたからです。
行政の窓口に何度足を運んでも、取り合ってもくれない、聴いてくれてもその先に進む手ごたえのない日々がどれほど続いたでしょう。それでも時流が動いたのは、この事業を自分たちにとって必要であると声を上げてくれた、登録をしてくれた多くの区民の力でした。
みま~もの専門職の中でも
「なぜ、自分たちが努力して生み出したものを自治体に手渡す?」という声があったのも事実です。そりゃぁそうです。自分たちが苦労して、大変な努力をして築き上げたものを、何の見返りもなく受け渡すのですから・・・・。
でも、みんなが理解してくれた。
自分たちがなぜ、みま~もを取り組んでいるのか?それは「地域に暮らす人たちが、この地域に暮らす安心」を手渡すため。
任意団体でこの事業を行っても、区民の一部にしかこのキーホルダー事業を手渡すことができない。でも、自治体の事業になれば、区民であれば、だれでもこのキーホルダーを手にすることができるのです!
2年半後の平成24年4月、キーホルダーは多くの区民の声と、みま~もの専門職たちによる粘り強い自治体への働きかけにより大田区の事業となった。
私たちはこの決定によりみま~もから大田区へ、この事業のバトンを手渡した。
この記事を書いてくれた人も、みま~もが生み出したなどということはこれっぽっちも知らないでしょう。でも、それでいいんです。この事業が大事だと思い、大田区に暮らす安心を感じてくれているのですから・・・。
あえて、この記事を書いたのは、
「自分たちが作ったんだぜ!」などという自意識ではない。
生み出してから8年が経過したこの事業を、みま~もに関わる専門職に知っておいてほしいから。専門職として、地域に暮らすすべての安心にできることがあるんだよということを知っておいてほしいから。
私たちがネットワークを力に生み出したわが子のようなこの事業は、大田区の事業としてこれからも未来永劫生き続けていくものであるということを伝えたかったから。
本日の読売新聞 朝刊 読者投稿欄に区民が投稿してくれた記事。
みま~もで行っていた当時の見守りキーホルダー
当時作成した普及チラシ。