「地域包括ケアシステム」という言葉が叫ばれ、国中で専門職同士の「連携・ネットワーク」という名の顔の見える関係づくりの動きが高まっていたとき・・・・。
私たちは地域から忘れ去られていた公園で、住民の人たちとともにフェンスのさびを落とし、白いペンキを塗っていた・・・・。
専門の鎧を脱ぎ捨て地域に飛び出す・・・・。迷いや不安、ためらいがなかったかといえば嘘になる。
「専門職である自分たちがいったい何をしているんだろう?」、「専門職連携・ネットワークに向かう人たちの流れに乗らず、地域住民とこのようなことをしていて大丈夫なのだろうか?」
このような思いが心のどこかにありながら、それでも流れとはちがう道を一歩一歩進んでいくしかなかった。
私たちがみま~もを立ち上げた思いであり理念、それは、
「SOSの声を上げることの出来ない人たちに、私たち専門職の手が届くまで!」
私たち専門職とつながる必要があるが、様々な理由で私たちとつながっていない人は地域にたくさんいる。
この人たちに私たち専門職の手が届くためには、いくら専門職だけで強固な医療・介護連携を構築していたとしても残念ながら届かない。
この人たちと私たち専門職がつながるためには、当事者とつながっている地域の様々な企業、近隣住民の力がなければつながることはできないのです。
だから私たちはみま~もの取り組みを通して、専門職として地域に飛び込むことを選択したのです。今、もう私たちに迷いはない。地域に根ざし、身近な存在としての医療・介護専門職、地域包括支援センターであり続けようと思う。
ネットワーク構築、顔の見える専門職連携、たしかに大事です。ですが、専門職同士のネットワーク構築、顔の見える関係づくりが目的ではないはずです。
ネットワーク構築はあくまで手段!
ネットワークを構築し、何をしていくのかという目的が明確でなければなりません。みま~もを10年間取り組んで、今の私たちは心からそう実感しています。