たったひとつの地域包括支援センターで始まった 『 みま~も 』 は、毎日起こるぎりぎりの問題に右往左往する業務の日々への疑問と限界の中から、本来、自分たち専門職が果たすべき役割との矛盾を感じていた地域包括支援センター職員たちの、専門への誇りと意地が生み出した形だったのかもしれません。
地域包括支援センターが核となり、「みま~も」というまちづくりを目的とした 当会の趣旨に賛同した 企業・事業所・施設、 病院・クリニック等が「協賛」という形で関わる仕組みを私たちは選びました。
この「協賛」という形は、単に運営資金が必要だったということだけではありません。
介護事業所や福祉・医療機関、企業が、「 みま~も 」というネットワークに、
組織として加盟することが、その組織にいる専門職たちを、母体の理解のもと堂々と地域づくりに関わることができる土台ともなっているのです。
みま~も発足当初、それまでのつながりの延長で、多くの専門職仲間たちが趣旨に賛同し協力してくれた。
この仲間たちの思いに呼応して、私が最初にしたことは、この人たちの思いがこの「人」だけの献身的な活動で終わることのないよう、この人たちが属する組織に一件一件まわることでした。
まだ何の実績もない 『 みま~も 』 という一任意団体に、組織として関わることへの可能性とメリットを伝え、協賛として加わってもらうという営業活動です。
みま~も発足に向けた2~3ヶ月は、この大森に生まれる、まだどこにもないようなネットワーク団体への理解を、さまざまな組織に伝える日々でした。
すぐにでも具体的に仲間たちと動く・・・。
当時の私を考えると、早くそれをしたかったにちがいありません。
しかし、まずはこの
「 組織間連携の構築 」に時間と力を費やしたのは、仲間たちが思う存分自分たちが持つエネルギーをこの取り組みに注いでほしいと思ったからです。
そのために、母体組織の理解が不可欠と感じていたからだと思います。
あれから9年半・・・、みま~もの協賛事業所・企業は、まもなく100を数えようとしています。
ネットワーク=組織間連携 この土台がしっかりとあるからこそ、そこに属する一人ひとりの専門職たちが、みま~もにいきいきと関わることができているのです。
・目的が明確なこと。
・つねに、新しい組織が入りやすいオープン性を持っていること。
・組織がみま~もの趣旨を理解して、組織として参画することを基本としていること。
これが、みま~ものネットワーク発展過程理論の3要素! そして、これが、みま~もが考える地域包括ケアの形なのです。