澤登 久雄HISAO SAWANOBORI
社会医療法人財団 仁医会 牧田総合病院 地域ささえあいセンター センター長
平成20年から今日まで、みま~もが歩んできた歴史はそのまま地域包括ケアシステムの具現化の歴史と言っても過言ではないでしょう。専門職が自分の専門領域で必要となった人を待っているのではなく、専門職の方から地域に飛び出し、日常的に地域住民とつながる仕組みづくりが今求められているのです。
超高齢社会の到来を控え、福祉の現場は今、大きな変革の時期を迎えています。その大きな要因の一つは、一人一人の高齢者が抱える問題が多問題化、複雑化しているということにあります。例えば、多問題を抱え、人との関わりを拒否している高齢者の問題解決のために、たった一人の専門職が関わったところで、その心の扉を開くことはできないでしょう。
私たちはみま~もを通して、「地域全体で高齢者を見守ることの重要性を地域の人たちに知ってもらうこと」、そして「この地域で医療・保健・福祉の専門職たちも一緒に手をつなぎ合い、さらにその事実を地域住民に広く伝えていくこと」が必要であると考えています。
私たち医療・保健・福祉専門職が目指す最終目標―― それは「SOSの声を自ら上げることのできない人たちに自分たち専門職の手が届くこと」です。その実現に向かって、私たちはこれからも多様な機関と連携し活動していきます。