夕方、来所相談が一段落した頃、一つの電話が鳴り出しました。
電話をとったのは、社会福祉士のHくん・・・。電話でのやり取りを聞いていると、どうやらこれから来所するようだが、道がわからない様子・・・。しかも、車で向かっているよう・・・???
H君がていねいにわかりやすく説明しているが、電話向こうの相手は中々わからない・・・。
しかも、道を説明しているH君の内容を聞いていると、すぐ近くにいる・・・。
Hくんは、電話の子機を耳につけたまま、玄関を出る・・・。
玄関を出たところ、電話向こうの相手の車を見つけたようで、電話を切り戻ってきた。
戻ってくるなり、Hくんは
「団体さん・・・! 5人でもうすぐやってくる!」 


驚く間もなく、団体さん5名、にぎやかに来所 ! しかも、女性5名の団体さん。ひとつのテーブルに椅子をかき集め、Hくんが対応したが、傍から見ているとどの方が相談者なのかわからない???
あとで、Hくんから聞いた話によると、友人たちが、この地域に住んでいるAさんの身体を心配して、各地域から集合!!
そのうちの一人が、Aさんとみんなを

に乗せて、Aさんの介護保険申請に向かって、我が包括支援センターを目指してやってきたそうです。
ただ運転している方も含めて、各地域から集まった友人なので、地理に詳しくない。本人も、地域に住んではいるが、
「地域包括支援センター???」ってなわけで、右往左往・・・。
助手席に座ったどなたかが、携帯電話で連絡し、Hくんが玄関を出てやっとめぐりあえたというわけ・・・。

Hくんの、Aさんに対する状況の聞き取りが始まった・・・。一言質問すると、一斉に周りの友人がワイワイ、ガヤガヤ。
要約すると、Aさんには子どももいるが、仕事もあり、頻繁には来れない。食事量も減り、痩せていくAさんを心配して、友人が押しの一手で介護保険の申請を受けさせようと、ここまでたどり着いた・・・。
Aさんはというと、「この人たちがやってくれることなら・・・」と、今回の主役のはずが、一番おとなしく、言葉少ない・・・。でも、こうやってたくさんの友人に囲まれて、まんざらでもない様子。言われるままに、介護保険申請を行っていった。
みなさんどう見ても、同世代・・・、明日は我が身、他人事ではない・・・。しかもそれが友人なら、
困った時はお互い様!
この時間帯、ほかに来所される方はなく、電話もない。我が包括支援センターの事務所内が、「共助」のあたたかい空気に包まれたような感じがしました。
Aさんは、このあと介護保険サービスを利用することとなるでしょう・・・。そして、Aさんが自分ではできないことを、サービス利用により援助されます。定期的な見守りも行われてていく・・・。
ただ、それでもおせっかいな友人たちは、入れ替わり、立ち替わりおとずれて、介護保険サービスでの見守りよりも、はるかに力強い見守りと励ましを継続していくことでしょう。
そして、友人の中で介護保険利用第1号となったAさんは、この友人たちの誰かが、サービスが必要になった時に、車に乗せられて、友人宅へ団体さんで行き、自分の体験談を話すことでしょう・・・。
「友人って、仲間っていいなあ・・・」と、この団体さんを見ていて感じました・・・。
しかし、その一方で、Aさんを心配している方も、そして、行動に移した方も、今、Hくんの話を聞き、介護保険申請手続きを行ってほっとしているのも、友人や、私たち専門職・・・。
そこに、家族がいない・・・。本人に手をさしのべる、支える人が本来だれなのか???
この大都市部の高齢者を取り巻く現状を、目の当たりにしたように感じました。
実家の山梨県、勝沼。盆地のため、町が一望できます。絶景ですよ。
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