私たち専門職というものは、どうも
「こうあるべき!」 という目線で、相手との連携を考えてしまうことが多いような気がします。
専門領域で話されている「これが大事なんですよ!」目線で、相手と対峙していく・・・。
たとえば地域住民とのネットワーク構築でも、国から示された地域包括ケアシステムの図ありきで、そこから考える。または、様々ないわゆる先進事例をもとに形を考える・・・。
でも、「見守り・支え合い・・・」、「これが大切なんです!」などと、今さら私たちが町会などに呼びかけたところで、地域の人たちはすでに、孤独死、町会との関わりを持たない人の増加など切迫した問題に直面して、私たちなんかよりもずっと前から独自での見守りを模索していたり、すでに行っていたりするんですよね。
自分たちが「こうあるべき!」と考えているものは、所詮、専門領域の中で考える「これがベター・・・」にすぎない。
そもそも
「見守り」 ってどのようにすれば機能していくのでしょう?
地域には、町会以外でも警察・消防等が行う見守り・・・。
行政機関・地域包括支援センターが主導で実施している区の一人暮らし登録。また、私たちの地域で言えば、SOSキーホルダー登録システムなど、地域には多くの『見守り』活動が存在します。
しかし、それらが連携されていない!
それぞれ見守り活動を取り組んでいる関係者すら他の活動を知らない・・・・、ということもある。
このような状態で進んでしまうと、それぞれ得意分野(専門機関であれば、専門分野)と、弱点がある中で、どうしても限界が出てきてしまう。
住民、地域包括支援センター、警察・消防、行政機関、それぞれが取り組んでいる見守りの取り組みが、うまく活用されるためには、まずは、それらを運用している関連機関の連携体制が整っていること。
これが重要なのだと思います。
もう一つは、
たとえば、災害時要援護者名簿、SOSキーホルダー登録システムなどは、あくまで緊急時(いざという時)に対する備えであって、小さな異変(最近元気がない。ゴミの日をまちがえる。集まりに出てこなくなった。・・・etc)に気づけるものではない。
「地域での見守り」 を考えていくときに、この『緊急時の備え』と同時に、『日常的な見守り』を考えることが必要なんです。
日常的な見守りの輪を広げていく・・・。地域の中での声かけ、お互い様のご近所づきあいの大切さ。
この「備え」と「見守り」を構築していくために、住民、専門職、各機関それぞれができることは何なのだろう???と考え合っていくんです。
町会では???
商店街では???
小・中学校では???
消防・警察では???
地域包括支援センターでは???
お互いの役割や活動、社会資源情報などの情報交換により、連携できそうなポイントを見つけていく。このような場を設け、継続していくことにより、その地域の目指す『見守り』のビジョンを明確にし、それぞれの役割を認識していく。
この 『 見守り 』 というものでの協同の持続の先には、もっと広い意味での 『 地域づくり 』 にもつながっていくはずです。
りんご・・・。
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