大田区発の地域包括ケアシステム-おおた高齢者見守りネットワーク(みま~も)

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2017.10.8専門職、公的機関が陥りやすい地域ネットワーク構築の落とし穴
  • ネットワーク構築に動き出そうと思う人がいたとする。

    まず多くの人がし始めることが、対象地域の「地域課題」から考える・・・・ということ。

    「やれ高齢化率が高いだの、住民の問題意識が低いだの、地域包括支援センターが協力的でないだの・・・・」

    課題=できなかった時の言い訳のように課題を連ねていく・・・・。

    これはもはや「課題」ではなく、「問題」をとりあえず山積みにしていく作業。

    何かを取り組むにあたって、まず、地域課題を整理しようと多くの人たちがこの課題と問題を履きちがえていく。

    「問題」と「課題」について改めて整理したいのですが、「問題」は具体的な事象を指し、「課題」は問題を解決するための取り組み対象を指します。

    問題とは、発生している状況であり、どちらかというと取り組む団体・組織にマイナス面の影響を及ぼしがち。

    一方、課題とは、組織目標を達成するためにこれから成すべきことであり、プラスの方向に表現されるものです。

    「まずは地域課題を明確にして!」と、具体的に動いていない段階で、一見課題のように挙げる一つひとつがじつは問題を挙げているにしか過ぎない。

    だから!初動の段階からマイナス面で物事を考えてしまいがち。

    多くの自治体で「まずは地域課題」と勘違いしている問題を連ねて、この課題(じつは問題)解決に向かうためにこうあるべきという課題遂行のためにトップダウンで地域住民に具体化を促そうとする。

    トップダウンで下りてきた問題の数々を、とくに自治町会、民生委員、地域包括支援センター等は、やらされ感で、でもやらなければという使命感のみで受け止める・・・。

    だから自治体主導の取り組みというものは中々進まないのです。

    しかも一度「こうしていく!」と、方針として決めてしまったものだから成果が求められる。

    「決めた方向性だけど、具体的に動いたらやっぱりこうしていった方がいい」という柔軟な発想ができない。

    ネットワーク構築には、問題点からのスタートよりも地域特性とか、今ある資源とか、活用できるものとかプラス面を見て、大きな最終目標・課題は見据えていくことが大切!

    その中で、具体的に取り組む前には決して見えない、本来取り組むべき課題を明確にして共感を積み上げていくことに全力を投じるんです。

    ネットワークは問題解決という方向から、関わる人への業になってはいけないんです。

    関わる人たちこそ主体である!

    取り組むことによって自己幸福感や達成感を感じる事ができない取り組みはやめた方がいい。

    人がなぜ、この取り組みに関わろうとしているのか?

    そこを見ずに自己満足の『 問題解決 』という名の負担を強いる。それだけはやめましょう。

    豊かに、楽しく!これが主体をつくる何よりの大事なこと!そう思います。


    みま~もの拠点:アキナイ山王亭
    2017-10-08 20.26.08

    全世代対象対応型サロン 「おおもり語らいの駅」
    2017-10-07 15.37.10
    2017-10-07 22.52.57

    事業所: 全体

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    “専門職、公的機関が陥りやすい地域ネットワーク構築の落とし穴” への1件のコメント

    1. 岡本 より:

      現在の社会教育政治等問題そのものですね。
      一人の力は小さなことかもしれませんが、その一人ずつの小さな力が沢山集まればとても大きな力が原動力となりよい良い社会になるのでは。そう思います❗
      自分に出来ることで有れば協力したいです。

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