どの職業も、一人前になるためには、経験と、修練が不可欠です!
昔はどの職業にも徒弟制度があり、習おうとすれば職人を師匠として、弟子づとめをした。
デイサービスで働いていたころ、利用者の方から当時の苦労話しを聞いたもんです。
左官屋を営んでいた人からは、「こね3年」などという言葉を教えてもらいました。「師匠は自分の技術をなかなか教えてくれませんでしたよ・・・、厳しい人でねぇ~」
だからこそ、自分に任せられ、自分の手から生み出されるものに自信と誇りを持つことができた・・・。そして、師匠から受け継いだ自信と誇りが、伝統を守り、一つの仕事をやり遂げていく確固とした自己を確立させていく・・・。
今、介護業界には、確かに「人と向き合うことが好き!人間が好き!この人間と向き合う仕事がしたい!」と、夢と希望を持ちこの世界に飛び込んでくる若者も少なくない・・・。
「それでいい!好きがなければ始まらない!」と思う反面、今、必要なのは「好きということと、それ以上に
誇り 」なんじゃぁないかと思い始めている。
好きと、誇りがなければ、この職業では持たない。何より、誇りを持てるための、いい師匠を持つことが絶対に必要です。
ただし、まだまだ歴史の浅い介護業界で、
「よき師匠」 にめぐりあえる幸運に恵まれればのことですが・・・・。
「よき師匠」とは、自分が今まで求めた人を考えて言えることですが、
「徳を持っている人」だと思います。
「徳」 というのは、人をしてひとりでに頭を下げさせるような何かです・・・。
何となくいっしょにいると安心していられる人、精神的に頼れる人、その人の命令なら無理なく聞ける、そんな人のことだと思います。
ただ、その人が特に努力しないで・・・、ということはありません。人に倍する苦労や努力をしているはずです。
そういう人はその苦労を人に見せないし、本人もそれほど苦労と思わずに当たり前なこととしてやっている場合が多いように思います。
徳は積もうと思って積めるものではありません。社会のためになること、自分と世間の区別をせずに一生懸命生きている人に、自然に備わるもの。
この介護業界に、一般企業での経営手法や倫理を持ち込み、バリバリ仕事をこなすことができる師匠=上司がいたとしても、本人や家族に、心地よさや、納得を与えられる雰囲気や、言葉を持ち合わせている人でなければ、この介護業界で、「誇り」を次代に受け継がせることはできません。
今の厳しい状況の介護業界で、よほど徳のある上司を得ない限り、創造への意欲など充電されずに減っていくだけです。だから、若い職員が続かないんです・・・。徳のある師匠が続々生まれてこないんです!
人口のピラミッドと同じ!逆三角形では、この介護業界にいい人材が生まれず、尻すぼみになっていくだけです。
今、「専門
職 」という職人の世界に求められているのは、じつは、介護業界である程度の経験を重ねている、ベテランの皆さんの質、徳の向上なのかもしれませんね。上司の皆さん、若者が、師匠と仰ぐような「徳」を身につけましょう!
簡単に言ってますが、「徳」とは、本来が稀有なもので、若いころから自分を無にして、他者や仕事に誇りを持って奉仕できる訓練をしてきた人に初めてできるものなのかもしれません・・・。ただ、はっきりしているのは、年功序列が「徳」を身につけるのではないということ。
以前、何かの本で、
「恒心」 という言葉を知りました。
「恒心」とは・・・・、
「すなおで不動のもの」 という意味なのだそうです。今、この介護業界を支える私たち一人ひとりに、この「恒心」の必要性を、ひしひしと感じています・・・。
以前、横浜山下公園前にある「ホテルニューグランド」に立ち寄りました。ここは、チャップリンやマッカーサー元帥も宿泊した歴史と伝統のあるホテルで、「プリン・ア・ラ・モード」や「ナポリタン」も、ここが発祥の地だそうです。
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歴史を感じさせる写真には、髷を結った当時の女性たちの姿も・・・。
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