東京都老人研究所でチームアプローチを研究対象としているKさんと先日お会いしました。
地域包括支援センターを対象に今後必要となる、チームアプローチについて長年研究を重ね、昨年頃から、このKさんの研究に協力をさせていただき、交流を重ねてきました。
温厚で、おとなしそうな感じを受けるKさんですが、自分が関わっている研究や対象のこととなると、豹変

熱い口調でとことん語って、どんどん迫ってくるんですよ・・・。
先日も今すすめている研究について、試行調査のため、わが地域包括支援センターへやってきたKさん。
昨年、地域包括支援センターへのアンケート調査を行い、そこから見えてきた持論について私に尋ねてきました。
その詳細については、ここには書きませんが、要は、地域包括支援センターの専門職は、チームアプローチの観点、そして、対象地域のネットワーク構築の観点からも、職員の定着、そして継続性を求められているということ・・・。
この点について、調査前だったので短時間ですが話し合いました。
地域包括支援センターの職員が継続して、スキルを高めていくことの必要性はだれしもが認めていること。しかし、職員の退職者が後を絶たない・・・。
たしかに、私たち大田区の包括職員でも、近隣で懇意にしていた若い男性包括職員が「退職する」と、私に報告がありました。
20代後半・・・。結婚し、子どもが生まれたのを機に退職。今後は企業の介護部門のコンサルをしていくとか・・・。本人の決断について何を言うこともありません・・・。
しかし、その地域の民生委員や、予防給付で関わりがある利用者や、そして、大田区20包括の連携を一緒に考えあってきた私たちにとっても、大田区が委託している一法人職員ではなく、一緒に大田区を、そして地域を考えあう人的財産なんです。
配置基準である一職員・・・、足りなくなれば補充・・・?そんなたやすいものではないんです!!
一人の専門資格を持った職員が、地域に根ざし、様々な相談を受け止めるスキルを身につけていく・・・。このような「コーディネート力のある包括職員を育てる」という発想が、国や自治体行政になければ、
地域包括ケアの中核機能としての「地域包括支援センター」なんて、絵空事で終わってしまいますよ・・・。
先日、地域包括支援センター受諾法人への来期委託料説明会にも参加してきましたが、人件費はいつまで昇給なしでいくつもりなんでしょう・・・???
委託料人件費が、そのまま法人としての給与面にはならず、各法人からの手当支給となりますが、少なくとも委託料の中での人件費アップがなくて、各法人での給与アップなどあり得ません。
そして何より、自分の生活の保障がなくて、やらなければならないこと以上のネットワーク構築の発想が持てるでしょうか?
先ほどの辞めていく子も、辞めたくて辞めるわけではないと思います。自分の生活の保障を、家族への保障を求めての決断だと思っています。
民生委員の方々が、集まりの時に送別会を開いてくれたそうです。本人も複雑な思いでしょう・・・。
包括職員という人的財産を守るための、スキル向上やネットワーク構築へのフォローアップはどんなことがあっても力を惜しみません。
ただ、専門職という資格をもった、そして、仕事内容から考えた生活の保障に関しては、国や各自治体、そして各法人が考えてもらわなければならないことなんです!!
東京都老人総合研究所研究員のKさんは、近く、まとめたアンケートをもとに研究者として、地域包括支援センター職員の継続の必要性について、国への提言を挙げていくそうです。「研究員の立場から、できることはこういうこと」と、Kさんは言います。
地域包括支援センターが
予防プランセンターや、
行政の出先機関から、
高齢者を支え合うネットワークの中核機能として、本来の姿を取り戻す・・・。
そして、この本来の姿である「地域包括支援センター」は、地域になくてはならない存在だと私は確信しています。だって、行政には異動があり経験が蓄積されていかないんですよ。高齢者の専門である機関で、地域包括支援センターぐらい、経験が蓄積されていくようなものになっていなくてどうするんですか・・・!
本来の姿である地域包括支援センターを創るためには、全国津々浦々、なお一層の包括職員の経験とスキルアップが不可欠です。
地域包括支援センターが誕生して3年。全国の地域包括支援センターが、擦り減って骨抜きにならないうちに・・・、今、全国で起こりつつあるネットワーク構築に、地域包括支援センターがしっかり寄り添うことができるように・・・、今、考えていく問題だと感じています。