『ーみま~も物語の次の10年のページを、皆様と開くにあたってー』
急速に高齢化が進む大都市東京の一角、大田区大森・・・。この地にある公的な高齢者の総合相談窓口「地域包括支援センター入新井」から、10年に及ぶ大作!『みま~も物語』は幕を開けました。
「専門」という門の中で、自分たちの専門領域を必要としている人が門を開けて入ってくるのを待っている。そんなことを続けていても、地域にたくさんいる自らSOSの声をあげられない人たちに私たち専門職の手をさしのべることはできない。
その思いだけで始めたみま~もの活動も、11年目の秋を迎えようとしています。何もなかったところから活動を始め、今、この活動(みま~も)を通してここにいるこれだけの人とつながり、共にみま~もを通してまちづくりに取り組んでいること・・・。
未だに、不思議な、信じられない感覚でいる自分たちがいます。みま~もは、発足メンバーである15名の手から、今では大田区、いえ、日本全国それぞれの地域を明るく、楽しく照らす人たちの手へと広がっているのです。
・みま~もの活動をともに進めてくれている協賛企業・事業所は90社を超えています。
・みま~もを、自分自身の生きがい、やりがいとして関わってくれているみま~もサポーターは100名います。
・みま~もに関わる専門職たちが、「地域に暮らす人たちの安心」を考え、生み出した『高齢者見守りキーホルダー』は、大田区では65歳以上の4人に一人が登録(登録者4万人)、全国の50を超える自治体で導入されています。
・「みま~もシステムをわが町で取り組みたい」と、のれん分けをした地域は、鹿児島・大阪府岸和田・群馬県太田市・神奈川県大和市・神奈川県横浜市鶴見区末吉地区と、全国に広がっています。
「地域包括ケアシステム」という言葉が叫ばれ、国中で医療・介護の専門職同士の「連携・ネットワーク」を構築する動きが高まっていたとき・・・、私たちは地域の日常に根ざし、地域に暮らす人たちと、SOSの声を挙げることのできない人たちを早期に私たち専門職につなげていくカタチを選びました。今、この道に迷いはありません。専門職が地域の「日常」に関わることの重要性を10年の道程を経て知ることができたのですから。「これでよかったんだ!」と、今、心からそう思っています。
時代は地域包括ケアシステムから地域共生社会へと向かっている。
このシステムの更なる深化は、高齢者のみならず支援を必要とする人すべてが対象。行政機関も「タテワリ」から「まるごと」への転換を求められている。時代がみま~もに追いついてきた。私たちはさらに前へ進もうと思います。今日ここに集った、皆様と一緒に・・・。
みま~もの次の10年を歩むために、今日一日は、ここにいる皆様とみま~も讃歌を謳い上げたいと思います。
最後に、みま~もを取り組む中で10年間言い続けてきた言葉をここに記します。
『あなたの力が必要です!わが町の未来のために、これからも力を貸してください!』
By みま~も