1月25日(水)世田谷区主催、地域包括支援センタースキルアップ会議。
「大田区における高齢者見守りネットワーク事業の取り組みについて」 に、大田区高齢事業課 N係長とともに参加することになりました。
N係長が大田区の見守りネットワークの方向性を説明後、私が実際の見守りネットワーク構築について話しをします。
いい機会なので、資料を作成しながら、改めて地域包括支援センターの本来の機能は、そして役割は何なのか?
このことを踏まえた地域包括支援センターが形づくる見守りネットワーク構築について考えました。
地域包括支援センターへの期待が大きい地域づくり(ネットワーク構築)・・・。しかし現状の中で、地域包括支援センターがネットワーク構築に向かえない要因は何なのか?
・時間や労力がかかる、成果を明らかにしにくい。
・母体法人の理解。
・人員体制の問題・介護予防プラン業務等、日常業務に追われていて、思いはあっても実行に移せない。
それでも「ネットワーク構築のために!」と、多忙な業務の中、自治・町会の集まりなどに精力的に参加し、地域包括支援センターについての周知に力を込める。
しかし、この地域への
協力の呼びかけ や、
地域包括支援センターの周知 というのがじつは曲者
このような一方的な呼びかけや周知というものは、
「何かあったら、とりあえず地域包括支援センター!」 という図式ができるだけ。
このような方向で、ネットワークを構築するために努力すればするほど、業務が回らなくなり、自分たちの首を絞めていく・・・。そうなりかねない。
それだけではない。
多忙な業務の中、ネットワーク構築に足を踏み出した包括支援センターが、
ネットワーク構築=大変 という実感だけを残し、意気消沈。ネットワーク構築に向かいだしたものの自然消滅・・・。
これでは誰もいいことはない。地域に暮らす人たちも、地域包括支援センター職員も・・・。
『 本来サービスが必要だが、自分ではサービス利用までたどり着くことができない、SOSの手を自ら挙げることのできない人たちをどうするか? 』
この命題に近道はないんです。
「SOSの手を自ら挙げることのできない人たちをつくらないこと!」この視点から、地域包括支援センターが形づくるネットワーク構築を考えていくことが重要なのだと思います。
私たちが、手をつなぎ合う自治会・町会、民生委員、商店街組合・・・。じつは、どの団体も高齢化が進んでいる。地域での役割を持ってくれる方々も、大部分が65歳以上!私たちが対象とする一次予防対象者!
つまり、見守り体制を構築することに関わる人が増えていくこと=地域の中で社会的役割を持ち、暮らしていく人が増えていくということ。
『介護予防』・・・、
住み慣れた地域で元気に・・・!
これに必要なことは、体操・運動・外出が全てではないはずです。
社会的な役割を持ち続けていくことの重要性。これこそが大事なんです。
この社会的役割を、ネットワーク構築に活かしていく。この視点を持てば、介護予防の取り組みとネットワーク構築がひとつに重なり、一石二鳥!
私思うんです・・・。
地域包括支援センターが向かうネットワーク構築に必要なものは、マニュアルではなくネットワーク構築に向かうための
視点!
「SOSの手を自ら挙げることのできない人たちを、もうここからはつくらない!」という視点に立ちきる。
これを進めていくためには、自分等だけでは無理!
だ・か・ら、地域に具体的に協力を求めていくんです。具体的に地域住民と話し合っていくためには、話しが具体的になるためのツールが必要。
私たちはこのツールを、地域に暮らす人たちが必要と感じてくれているキーホルダー登録システムや、地域づくりセミナーだと考えています。
このツールなら、友人や近隣の人に声をかけやすい。それだけではありません。ツールを地域に広げていくという共通課題で、自治・町会など、地域のさまざまな団体とも具体的な話しになっていく。
地域の中の関係性から、適切な時期に私たち専門職につながる仕組みをつくる。このネットワークが、視点が機能すれば、私たちの業務は、本来の専門性を生かした形になるはず。
ネットワーク構築は、何のためにやるのか?
私は、本来自分が持っている専門性に立った仕事が地域包括支援センターでできるためにやっている。
地域包括支援センターが担うのは、実働部隊ではなくコーディネート機能!そこに発想を持ちたいと思います。
世田谷区の研修に向けて、このような内容での資料を作成中です。出来上がりましたらアップしますね