今からちょうど4年前・・・。
地域包括支援センターに自らの希望で異動し、センター長・社会福祉士として働き、1年半を経過した頃でした。
「地域包括支援センターで従事する私たちが、本来やるべき役割とは何なのか?」
「この業務の多忙さが、本来果たすべき自分たちの役割につながっているのか?」
『地域包括支援センター』というものに対しての、自分が考える地域の中での役割と現実のギャップ、そして、限界・・・。
そこにぶち当たったちょうど4年前、私の思いと体は、『おおた高齢者見守りネットワーク(愛称:みま~も)』発足へ動き出していたのです。
私を、『みま~も』へ向かわせたもの・・・、それは、このまま、この達成感のない業務を続けていくことへの、
「ノー」 の意思表示だったのかもしれません。
ここに行き着くまでには、そう長い時間を必要とはしませんでした。
もともと、先の見えない、達成感のないことを、長くやり続ける辛抱を持ち合わせていない私は、どうすればこの事態を打開できるか考えるようになっていました。
当時の私たちが感じていた「限界」、それは、業務に対する「限界」ではなく、既定のサービスを、高齢者に提供する個別対応に終始している日々のこの先に、高齢者が安心して暮らすことのできる地域につながるイメージを自分たちが持つことができないジレンマだったのではないでしょうか?
あれから4年・・・。
みま~もは5年目の春を迎えています。
昨日、日頃お世話になっている大田区福祉部 部長、高齢福祉課 課長、介護保健課 課長にごあいさつに行きました。
つくづく感じました・・・。
皆さんと話しをしていて、
『みま~も』、『ネットワーク』 という、形にはできないこの抽象的なものが、共通言語として共有できるのです。
発足当時は、自分が頭の中で描いていたネットワーク構築へのイメージ、そして、その延長線上にある『みま~も』というものを、行政機関の方々にいくら話をしたところで、理解してくれる人はごく少数でしかありませんでした。
それが今は、『みま~も』、『キーホルダー』、『ネットワーク』・・・。このような共通言語で、認識が共有できるのです。
このように共有できるのも、この4年間の歩みの中で、行政機関の各関係者の皆さんも、目に見える変化を実感してくれたことが大きいと思います。
SOSみま~もキーホルダー登録システムは、一任意団体が始めたにも関わらず、3500名の登録者があり、なおかつ、「大田区のどの地域でも、登録ができるようにしてほしい!」という区民の要望が上がっていく・・・。
そして、今年度4月より大田区のサービス『高齢者見守りキーホルダー登録事業』として、新たなスタートとなること。
地域づくりセミナーには、毎月100名近い参加者が集うこと。
商店街組合と力を合わせて取り組んでいるみま~もステーションは、1年間で75講座を行い、人が寄り付かなかった公園は、人が集い、子どもたちが楽しく遊び、花が咲き誇るきれいな公園へと生まれ変わった。
このような目に見える実感が、大田区役所のどの部署でも、みま~もを共有できる土台となったのです。
みま~もといえば、地域の医療・保健・福祉専門職たちが、
「地域づくり」という目的でつながり、実際を築いている集合体! と認識してくれている。
この認識を共有してもらえているというのは、ネットワークをたしかな形で加速していきます。
今年度のみま~も年間パンフレットには、大田区長が紹介文を書いてくれることになりました!(近々完成予定です。出来上がりましたら、また、ブログでも紹介しますね!)
当院(牧田総合病院)が、年1回、地域の医療・保健・福祉専門職を対象に、懇親を目的に開催している『地域連携懇話会』(6月)には、大田区福祉部長があいさつをしてくれることになりました!
そして、みま~もの今年度第1回目となる、5月の『地域づくりセミナー』では、大田区高齢福祉課長が、参加する地域住民の皆様にあいさつをしてくれます。
5年目となるみま~もの歩み・・・・。
これからも、仲間たちとともに進んでいきたいと思います。
平成24年度~26年度 東京都保健福祉計画 地域における高齢福祉に関わる住民活動等の事例に、おおた高齢者見守りネットワーク(みま~も)が掲載されています。
こちらをクリックしてご覧ください。293ページです。
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今年の「包括桜」を見れるのも、あとわずかですね・・・・。
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