大田区発の地域包括ケアシステム-おおた地域見守りネットワーク(みま~も)

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2012.9.28地域包括ケアに向かう法人としてのメリット!
  •  おおた高齢者見守りネットワークの取り組みをと通して知り合った、東京都健康長寿医療センター「社会参加と地域保健研究チーム 」 医学博士 藤原 佳典先生!
     みま~もで毎年開催している特別地域づくりセミナー「認知症の人と歩む町に!」で講師をしていただいたり、
     藤原先生のチームで進めている 『一人暮らし高齢者の安心システム』 の研究協力を、わが包括支援センターとして関わらせてもらっていたりと、日頃大変お世話になっています。 
    (写真下:おおた高齢者見守りネットワーク 認知症セミナー講師として駆けつける途中の藤原先生)
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    (写真下:認知症セミナーの講師として大田区の地域住民向けに話しをしてくださいました。)
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     この藤原先生から、
     「北区在宅介護医療推進会議(藤原先生が副委員長)で事例報告があり、みま~もについて話しをしたいんだけどいいですか?
     その発表の中で、沢登さんの母体である牧田総合病院が、法人としてこの取り組みをどう思っているのか?その部分を聞き取りしたいのですが・・・。
     今後、地域包括支援センターが地域包括ケアの中核としてネットワークを構築していくにあたって、母体法人の理解は欠かせないと思うんです・・・」
     という依頼がありました。
     この依頼について、私が先生に話すよりも、直接生の声として聞いてもらったほうがいいと思い、当院 理事長、事務長に話しをしたところ、快く引き受けてくれました。
     後日、藤原先生、N研究員が当院を訪れ、理事長・事務長へのインタビュー実現!
    一部ですが、インタビューの内容についてご紹介します。(赤字:当院 理事長・事務長のインタビューについての解答)
    ・地域の医療・介護連携という言葉が最近取りざたされているが、実際にやっていることといえば、年1回ぐらいの症例検討、事例検討でとどまっているところが多い。その中で、「みま~も」や病院として開催している「医療・地域連携懇話会」など、具体的に形として進めている牧田総合病院としての連携についての考えを聞きたい。
    「あまり大上段に聞かれると話しづらいですね・・・・。これといったスタンスは正直なところないんですけど・・・(笑)」
    ・他の地域の包括支援センターなどでは、本来業務でさえ忙しい中、地域包括ケア業務としてさらに人員が割かれるのか?負担がかかるのか?採算としてどうなのか?といったことが関心があると思うのですが、そこらへんは法人としてどうお考えですか?
    「地域連携、ネットワーク構築も含めて、業務の一環であると考えています。
    私たちは、株式会社とはちがい、利益追求でこれだけ儲けなければならないということより、どちらかといえば、当包括支援センターで取り組んでいるみま~ものような活動が地域に根づいていく・・・。
    それが結果として、牧田総合病院の信頼につながる。
    短期的に見れば、人件費もコストもかかっているのですが、長い目で見れば、彼等のやっている仕事というのは、大事なことだと思っていますし、このことに関しては、私だけでなく、理事長も、院長も、各医師も、そう理解していると思います。
    あともうひとつは仕組みがいいんだと思います。
    協力する人たちが全員積極的に関わるから、負担感なくできているのかもしれません。包括の職員も含めて、負担感を感じてやっていたらうまくはいかなかったでしょう。
    このような都市部の中で、マスでとらえていこうという考え方ですよね。私の出身の地域では、一人の民生委員の人がぐるぐる回っている。大変だなぁって思うんですけど、これはシステムがないということが要因ですよね。
    今後、高齢化がどんどん進む中で必要なのは、みま~ものような仕組みをしっかり形づくって、一人ひとりが負担感なく、しかも効果が目に見えるシステムが必要で、それができてるから、みま~もも存続できているのではないでしょうか。」

    ・基本的に病院というところは、地域の人に信頼されるということが大事なんですよね?
    「それは絶対そうですよ!あの病院に行けば何とかなる!と思ってもらえる。それともうひとつは行きやすいと患者の方に思ってもらえること。敷居が高くない。
    本当は、いい病院=高度な医療をやるところ。でも、そのような病院は敷居が高いと思っている人も多い。私たちのような地域密着の病院は、ある程度高度の治療もするが敷居も低いというところが利用もしやすい。
    『 牧田さん、牧田さん!』 と、地域に溶け込んでいる。だから外来患者も減らない。このようなことの中に彼等の活動も貢献している。私たち病院ができることは医療の提供だけではない。地域貢献もそのひとつだと思っています。」

    ・大都市の中で、当然、同業他社が多い。その中でこのような取り組みを率先してやるというところでの不安とかはなかったのですか?
    「医療機関として、患者の取り合いというよりも、一人の患者をどういう風にしてあげることが一番のベストなのか?というのをみんなが考えているという感じがこの地域にはある。それが 『地域連携』 なんです。
    開業医の先生と病院連携。病院同士も得意・不得意があり、一人の患者が病気によっては、複数の病院にまたがっていることもある。だから地域で協力し合うんです」

    ・このような関係性は、この地域の特徴なんでしょうか?
    「今、2025年に向けた地域包括ケア構築の流れの中で、国全体の流れになっているんではないでしょうか?中核病院があり、クリニック・診療所など在宅医療、施設などがある。
    その中で、地域の中で住民を支えあう仕組み・体制づくりを進めていく。私は、みま~もなどは、そのシステムづくりの大きなツールだと思うんですよね。」

    ・みま~ものような取り組みを、他地域がまだ行っていない時期から始めた。それを法人として認めて、ある意味、好きなようにやらせるというか、野放しにしてきたというのはすごいなと思うんですけど・・・。
    今後、他の地域包括支援センターがこのようなことをやっていきたいとなったときに、その母体法人への経営側としての組織への配慮とか注意点など、あればお聞きしたいんですけど・・・。

    「う~~~~ん?野放しにしているという感覚はないですね。
    彼等がどういうことを大切にしてどうしていきたいと思っているかというのは、ある意味理解できているから、あれをやるな、これをやるな!こういうことを気をつけろ!なんていう上から見るような感覚はないですね。
    長い目で今後の医療を見たときに、病院で亡くなる人というのは少子高齢化が進む中で少なくなっていくんですよね。そうしたときに、我々も今後は病院という施設だけではなく、在宅に力を入れていかなければなりません。
    次は在宅!点から面にしていかないと本当の医療というのはできなくなると思っています・・・。そういうことを考えると野放しにしているというよりも、先行的に試してもらっているという捉え方なのだと思います。
    みま~もという取り組みが、ツールとして相乗効果があると思っています。」

    このインタビューに、私も立ち合わせていただいていたのですが、理事長、事務長がこのようにみま~もの取り組みを認識、理解していただいていることに正直驚きました。
    私も組織の中で働いている一人の人間として、今までどこもやっていないものを自ら発信し、形づくってきましたが、やはり一番気がかりだったのは母体組織の理解でした。
    このインタビューで、理事長、事務長が、自分の言葉としてこのように表現してくださったことは、とてもうれしいことですし、同時に安心もしました・・・。
    地域包括ケアの中核としての機能を担う地域包括支援センター・・・。
    でも、連携・ネットワーク構築になかなか向かうことができていない。その要因は何なのか?
    たしかに業務が忙しい中、ネットワーク構築に向かえないというのもあるでしょう・・・。しかし、それだけではありません。
    ・母体法人への理解(ネットワーク構築へ職員がかかわること自体の理解、地域包括支援センターへの理解)
    ・費用面(ネットワーク構築についての委託料は出ない)
    ・時間や労力がかかる、成果を明らかにしにくい。
    など、さまざまな乗り越えなければならないものがあるのです。それを一地域包括支援センターまかせにしないことが重要です。
    地域包括支援センターという機能を活かし、それぞれの自治体としてどのような方向性を持ち、地域の特性に応じた地域包括ケアを具体化していくのか?
    藤原先生が関わっている北区では、今後の在宅介護・医療連携の在り方をそれぞれの分野の代表が一堂に集まり、考え合っています。
    区としての今後のあり方を検討する。その中で、地域包括支援センターが担う本来の役割を明確にする。各分野の人たちが包括支援センターを認識する。
    このような取り組みがあって初めて、地域包括支援センターが本来担う役割に向かうことができるのだと思っています。
    私たちみま~もの事例を紹介した藤原先生の発表は、とても興味深いものでした。
    会終了後、多くの方々から私も話しをいただきました。
    当医療法人から見たみま~も。他区、他地域から見たみま~もと、多くの気づきをもらうことができました。
    藤原先生、貴重な機会をいただきありがとうございました!
    当院、理事長・事務長とのインタビューの内容も含め、藤原先生が、「東京都北区在宅介護医療連携推進会議」にて「事例から見る地域包括ケア」について話しました。藤原先生は、この会の副委員長です。
    医療・介護関係者、行政関係者、地域包括支援センター代表などが一堂に集まり、今後の北区における介護・医療連携の方向性を検討しています。
    北区区民の皆様も、傍聴人として多く参加していて、関心の高さが伝わってきました。私もこの会議に、傍聴人として参加させていただきました。
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