映画監督 山田洋次さんについては、昨年11/27のブログで「同胞」という作品について書かせていただいた。山田洋次さんの作品すべてに「人間賛歌」が土台に流れています・・・。
高校時代の先輩に勧められ、初めて「男はつらいよ」を映画館に観に行き、魅力に取り憑かれて以来、毎年、盆と正月には映画館に観に行っていました。
大学に入学し、自分の将来について、真剣に考え始めていたときも、『男はつらいよ』を欠かさず観に行った。
スクリーンの中には、江戸川の土手で、甥の満男に相談されている寅さんがいた・・・。
「おじさん・・・大学へ行くのは何のためかなあ・・・」
「決まってるでしょう、それは勉強するためです」
「じゃあ、何のために勉強するの?」
「そうだなあ・・・、例えば、ほら、人間長い間生きてりゃ色んなことにぶつかる。
そんなときに俺みたいに勉強していない奴は、振ったサイコロの出た目で決めるとか、その日の気分で決めるより仕様がない。
ところが、勉強した奴は自分の頭できちんと筋道を立てて、こういう時はどうしたらいいかなと、考えることができるんだなあ。だからみんな大学へ行くんじゃねえか」
また、ある映画では、満男にこんな相談もされていた。
「人間は何のために生きてるのかな?」
「そうだなあ・・・、何ていうか・・・ほら、あ―生まれてきてよかったって思うことが何べんかあるだろう・・・、そのために人間は生きてんじゃねえのか!」
いつも映画館へ寅さんに会いに行って、元気をもらったものです。
34作「男はつらいよ-寅次郎真実一路-」(1984)から、遺作となった48作「男はつらいよ-紅の花-」(1995)まで、一度も欠かさず映画館に足を運びました・・・。
寅さんを演じた渥美清さんは、48作の「寅さんシリーズ」を残して、最期まで寅さんのあの笑顔のまま遠く旅立ってしまいました。。
小諸にある「寅さん記念館」に念願叶い行きました。
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