大田区発の地域包括ケアシステム-おおた地域見守りネットワーク(みま~も)

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2010.5.29撮影依頼
  •  我が包括支援センターの地域に、一人で暮らしているAさん。
     もう約1年前になりますが、このAさんからある依頼をされていた。それは、
     「遺影の写真を撮ってほしい・・・  」 
    Aさんから写真の依頼があった時の記事、「私をきれいに撮って!」はこちらをクリックしてご覧ください!
     この依頼を、今日やっと実現することができました。
     11時、Aさん来所!
     撮影の準備をしている間に、女性職員と一緒にAさん奥の部屋へ・・・。(着替えと化粧直しのために)
     スーツに着替え、薄化粧を施し、胸にはずっと大切に持ち続けてきたブローチを付けていた。
     Aさんに話を聞くと、昨日は、床屋で顔そりをしてきたという・・・。今日のこの日を迎えるAさんの思いが痛いほど伝わってくる。
     事務所内の白い壁をバックに撮影するつもりだったが、予定変更!
     「Aさん、天気もいいし外で写真撮ろう  」
     今日を特別な思いで迎えたAさん。こんなAさんを撮影するのは、外の方がいい・・。
     勢いのある緑の木々をバックに、Aさんの今日の表情はピッタリ!日差しを受けて、胸に付けているブローチが、いのちの輝きを演出する。
     撮影したものを、職員とAさんみんなで見合う。職員からこんな心からの言葉が行きかう。
    「Aさんきれい!!」
     役割を果たし、帰宅するAさんを見送る。Aさんの小脇にはできあがった写真がある。
     遠方にいる妹さんへ万が一のために送っておくためのものと、
     遺影ではなく、「ポートレート」として家に飾っておくためのものと、2枚Aさんにプレゼントしたものだ。
     人は、誰にも訪れる「万が一」のための準備を考える。それを特別なこととして触れずに避ける必要はない。
     それよりも、この万が一のことを一人きりで考えるより、そこに自然にいてあげる存在があった方がいい。
     重く考える必要はない。重く受け止め、どっぷりそばにいられることを多くの人は望まない。ただ、一人で考えて、どうにもつらく、重くなりそうな時に、話せる人がいる、話せる場がある。それだけでいい。
     「また来るわね。所長さんどうもありがとう!!」
     普段通りに、Aさんは帰っていった。
    Aさんの思いが伝わったのか?快晴の中、撮影ができました。とびきりのポートレートをお見せできないのが残念です。
             ↓
    P1090617.jpg
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    P1090615.jpg

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