介護保険制度ができて8年が経過した。ケアマネージャーというコーディネートを業とした福祉専門職が誕生し、民間企業が福祉という世界にどんどん新規参入していった・・・。
いつしか地域福祉は、この新しい福祉関係者が主流となって、本来地域のなかで行ってきた見守りや支えあいの機能を失わせているように感じます。
地域包括支援センターも高齢者の総合相談窓口として、各種相談を必要なサービスや専門職につなげていくことや、その方の実態把握はしているが、その方が住んでいる地域の助け合いの把握やつなぎまで行っているかというと、自分自身の日常の視点にも疑問が残る。
今、私たち福祉関係者にとって一番必要なことは、「住みなれた地域で自分らしく生きたい」というニーズに本当の意味で応えられるのは、私たちではなく、
その人を含めた地域の役割だという視点ではないでしょうか。
専門職同士が連携しあう、結び合う。それは、サービスが必要となる段階で、大前提として大切なことです。
しかしその前から、その人らしい生活が継続できることをつくることは地域でしかできません。
地域の関わりの中でその人らしい生活ができていれば、何かあっても地域の助け合いで福祉関係者につなぐ、または、地域の助け合いで解決できることが可能になります。
私たち「福祉関係者の関わり=支援 」になりますが、「地域住民どうしの助け合い=おたがいさま 」となります。どちらの関わりの方が、早期から利用者ではなく住民として関わることができるでしょう。
今私たち福祉関係者に求められているのは、「地域のおたがいさま」という関係と連携しあうことです。
私たちの高齢者見守りネットワーク活動も、この取り組みを通して福祉関係者、医療、行政機関等の連携を創ることはできましたが、主体となる「地域のおたがいさま」とは、まだまだ向き合っているとは言えません。
多職種が協力し合っていると、何となく「地域が変わってきた」という錯覚に陥りますが、これは福祉関係者流の自己満足でしかありません。
地域の中では、何も変わってはいないのでしょう。利用者、家族への支援から、利用者家族が関わっているこの地域の「おたがいさま」支援へ。福祉関係者が視点をギアチェンジすることが、今求められています。
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後ろ8行に大変共感しました。
本当にその通りですね。
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人(自分ではない他者)とのつながっりって『お互い様』『おかげ様』の関係だと、どこかで話を聞きました。
〝地域〟でも〝家族〟また〝さまざまな場所〟でも、どこでも…今モラルの低下が叫ばれているこの頃、忘れかけている一番の事かも知れません(-_-;)