ある砂地の地層から、延々と続く二匹の四足歩行の足跡が発見された。
ひとつは大きめの足跡。もう片方は小さな小さな足跡・・・。
この足跡を追っていき、ある場所にたどり着くと、そこから小さな足跡はなくなり、大きな足跡だけが続いていた。しかも二足歩行の足跡が・・・。
そのさらに先に、二匹の骨が寄り添うようにして発見された。
二匹・・・・、いえ、二人?
そう、猿人の骨がそこにあったのです。
真相はわかりません・・・。
ただ、憶測するに、親子が群れから離れてしまい、群れを探し求めこの地で息絶えた。
子どもが先に息絶え、それでも我が子ともう一度群れに帰りたい!
その一心で、歩くために使用していた前足を地上から離し、その前足で、いえ、その手で我が子を抱いた・・・。
最期の力を振り絞って・・・・。
たしかに、憶測の域を超えていない話しかもしれません。
でも、この話を聞いたとき、「そう信じたい!」と思いました。
生まれてきた人間の子どもは、一人では生命の保持すらできない。
だから、人間は生まれたときから自分の生命を守るために、つながり合う、協力し合う、相手を自分のこととして大切に思う感情が育ってきた地球上の中で唯一の動物・・・。
人間の進化してきた過程は、必要性に駆られ、その場、その瞬間に何ができるのか、どう乗り越えていくのかを考え、行動してきた歴史。
もともと備わっている本能を超えた、他者と築く文化を築いてきた歴史。
本能は宿命だから変えることはできない。
けれども、
文化はみんなで創るもの!だから、時にはまちがうことはあっても、成長させることができるんです!!
地域のネットワーク構築も同じような気がしています。
形だけ、システムだけを取り入れたところで機能はしないんです!
形やシステムを整えても、やることが明確でなければ、そこに関わる人が実感を持つことはできない。実感がなければ、主体的に関わる人なんか生まれないということ。
主体的に関わる人が生まれていかなければ、どんなに形やシステムが立派でも、絵に描いた餅!
頭で描いていることを、みんなが力を合わせやすい具体的な取り組みに転化させていくことが重要なんです。
そこに参加する一人ひとりの「それが必要なんだ!」という意欲や思いが息づいて、そこに初めてその地域の文化が育まれていく。
「地域づくり」とはその地域に暮らす人、働く人が、その地に協力し合い、文化を根付かせていくこと。
形やシステムは使うためにあるんです。
それが根っこではない!
ネットワーク構築の柱は、地域に関わる人たちがどんな文化を育んでいくのか。そこなんだと思っています。
すっかり秋めいてきましたね。
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