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2007.11.15龍馬の写真に魅せられて
  •  大学1年、18歳の時に司馬遼太郎先生の「龍馬がゆく」を読んだ衝撃は20年以上経った今も鮮明に覚えている。
     当時、文庫本で全8巻を3日間で読破した。以来、大学4年間で5回は胸を熱くさせて読んだと思います。
     工学部写真工学科だった私は、4年になり卒業研究を迷わず「幕末の写真術」に置いた。 有名な龍馬の遠く未来を見据えているような立ち姿の写真に魅せられて・・・。
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    20071112214406.jpg

     
     「龍馬が撮影した写真術を自分の手で再現したい!」思い立ったらすぐ行動!今も変わらない単純な動機から、スタートしました。
      龍馬の写真を撮影した技術は、1800年代中期から、1900年代始めまで全盛を極めた「湿板写真」という写真法です。
     日本でも1857年(安政7年)頃には、湿板法が伝来し、各地に写真場が開業しました。坂本龍馬や高杉晋作の肖像写真は長崎の写真師、上野彦馬により撮影されたものです。
     研究室時代に、1872年清国で発表された「脱影奇観」を、津山潘宇田川準一が翻訳した「コロジオン湿板写真法」という書物と、上野彦馬編著「舎密局必携」(セイミキョクヒッケイ)の2冊を入手し、一年間の写真術再現にとりかかった。
     1年間のうち、半年は書物の現代文への訳しに費やされた。コロジオンに銀を混ぜた溶液をガラス板にまんべんなく塗布し、ガラス板が乾かないうちに撮影する。
     感度は今のフィルム(ISO400)の1/10000、だから撮影時間も幕末の写真場の中なら5分ぐらいはかかったでしょう。
     この湿板写真はガラス板 のまま、フィルムとして紙に画像を焼き付けることができるが、ガラス板のまま黒い紙を後ろにあてると、白黒が反転してそのまま写真として鑑賞することができる。
    龍馬の写真を始め、幕末当時の現在も残存している写真を見ると、笑顔の写真がないことに気付く。
     みなさんも試しにいい顔 o00o で龍馬の写真のポ-ズのまま5分間立ち続けてみてください。
     しかもなるべく目を閉じないように!後半は細目になり、「ムスッ」とした顔になるでしょうぐすん泣
     
     みなさんが写真で見たことのある龍馬や徳川慶信や勝海舟たちは、じつはパッチリ目で、愛嬌たっぷりな顔をしてたかもしれませんね。
     
     「当然と思っていることが、学んだり、実際やってみることで新たなことを発見できる・・・。」振り返ると、今自分が仕事としてやっていることとは、全くかけ離れている大学生活だったが、このことだけは大切に今の自分の肝に入れている。
    竜馬の写真術で風景を撮影したガラス板。白い壁をバックに見ると、フィルム画像ですが・・・。
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    20071112214500.jpg

    これが、黒い紙をガラス板の後ろに付けると、白黒が反転し、白黒写真のような画像となる。
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    20071116104504.jpg

    上のガラス板をフィルムとして使用し、銀を塗布し、卵白でコーティングした紙(鶏卵紙)に写し出したもの。
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    20071112214356.jpg

    これが現代のカラー写真で、同じ風景を撮影したもの。
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    20071112214415.jpg

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