「あなたにしかできないことがある。そこに多くの人たちが、思いや考え方に共感し必ず集ってくる・・・。」
ある尊敬する方から、最近こんな話しを頂いた。
認めていただいたことは心にしっかり受け止めさてもらうが、うれしさや気負いは驚くほどない・・・。
「様々な分野で生き生きと働いている専門職と出逢い、この仕事(業界)に誇りをもってほしい・・・」その一念で他職種が連携・協働し合う体制「おおた高齢者見守りネットワーク」を立ち上げ2年間が過ぎた・・・。
この2年間、自分につながりのある人たちに、自分の夢、形作りたいというものへの想いを語り続けた。専門職たちが地域に目を向けていく必要性について理論付け、形作るためにあらゆる情報を取り寄せ、何が必要なのかをとことん考え抜いた。
そして、共感してくれたたくさんの仲間たちが、今、私たちの地域にいる。ここにいる。
何もないところから生み出したのだから、自分が背負うものは計り知れない・・・。よく逸れずに2年間もやってこれたものだと、自分の事ながら感じるときが最近よくある。
同じような繰り返しをもう一度やれるか?と聞かれれば、間違いなく「無理です!」と答えるでしょう。
今も、歩みを少しでも止めてしまえば、再度一歩前に足を踏み出す自信はない。
こんな自分です。ですが、周りの人たちは良い意味でほっといてくれないんです
「さぁ、次はどんなことをしていきましょうか?」、「こんな話があるんだけど・・・」、「会ってほしい人がいるんです!とってもいい奴で、また、一緒に何かをやってみたいんです!」
来年度は大田区の助成を受け、「おおた高齢者見守りネットワーク」の新たな活動が始まっていく。来年度に向けた構想は、すでに実現に向けた取り組みに変わっている。
来年度の1年間は大田区だけでなく、すべての地域で通用する、専門職と地域住民が連携していくための理論体系の明確化と、何から始め、どのような過程を踏んで、地域と連携しネットワークを構築していくべきかの、より現場の専門職たちが参考にできる普遍的な仕組みを創りたい。
医療・介護の専門職に、ネットワークづくりの専門家はいない。だからこそ、コーディネート力を高めていく必要があるのです。地域に暮らす人たちが私たち専門職に何を求めているのか?住み慣れた地域で暮らし続けていくための本当の安心とは何なのか?
私たちがしっかりつかまなくては、専門職、地域包括支援センター、行政からの一方通行で、地域に暮らす人たちにはピンとこない、お仕着せのネットワークしか創ることなんかできません。
来年度に向けた取り組みがスタートしている。それと同時に、もう一つ先を見据えなければいけないと思っている。どの道程を進めば、すべての人たちと共有できるネットワークを構築できるのか?はたしてそれが可能なのか?
大都市で急速に進む少子高齢化。私たち専門職が今後向き合うケースの大部分を占める対象は、「80歳で、一人暮らしで、認知症・・・・」
私たち専門職だけがどんなに頑張っても、このような人たちをすべて支援することはできない。
またこのような人たちに、私たち専門職が手が届くことも、今のようなままではできないのかもしれない・・・。
だからこそ、ネットワークが必要なんです!地域に暮らす人と私たちがつながり合う仕組みが必要なんです!
SOSの声を自ら発することができない人たちに手が届かなくて、つながることができなくて、何のための医療・介護の専門職なのでしょう。
そしてこの、自分ではSOSの声を上げられない人たちは、今後間違いなく増え続けていくんですよ!
ここまで書いてふっと思い出しました。
自分の昔から変わらぬ信念、行動指針がたった一つだけあることを・・・。それは、
「必要があって、それを誰も創ろうとしないのであれば、必要だと感じる人と創ってしまえばいい・・・。」
自分を常に前へ向けてくれる。常に「もっと成長しろ!」と、新たな壁を登らせてくれるほっとかない仲間たちに自分ができること。
それは、どんな時も、そしてこの先も、揺るがずブレない自分でいること。これだけです。このこと以上にできることはもう自分にはありません。そしてこのことが、今の自分には一番大きなエネルギーがいることなのかもしれません。
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障害を持った65歳の両親と大田区で暮らしてます。
不安でいっぱいですが、このようなネットワークが広がり、家族一人で抱え込まないで暮らせる街づくりがされている事を嬉しく思います。
これからもがんばってください。
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おおたっこさま
コメントありがとうございます。正直な話し、何もないところから一つずつ築き上げて今の形を創ってきました。時に、見えないプレッシャーに押しつぶされそうなときもありますが、おおたっこさまが感じてくださっているような、地域に暮らす人たちの安心に少しでも近づいているのかと思うと励まされます。
「もう少し、もう一歩前へ」大きな力を、勇気をもらった気がします。ありがとうございました。
ご両親のことで、何か私たちにできることがありましたら、遠慮なく言ってきてください。